スポーツは体によくない?

スポーツは体によくないという内容の本が出版されていましたが、果たしてどうなのでしょうか?

スポーツ基本法という、スポーツの概念について書かれた文書がありますが、それを読んでもスポーツとは何かということが明確に伝わってきません。

しかし、スポーツとは少なからず勝敗など、競争をしながら楽しむものではないでしょうか。体育的活動のうちゲーム的要素を持ち、単なるエクササイズではないと、ここでは軽く定義しておいて話を進めたいと思います。

例えばオリンピックですね。これは完全に勝敗をつけるものですね。ゲームの中に制定されたルールの範囲内でいかに速くとか強くとか遠くへとか、肉体の限界を競うものです。

ここで競争に勝つにどうしたらいいかというと、ルールのギリギリで戦うことになるわけです。ルールの範囲内であれば危険が少ないのですが、ルールを破るということは非常に危ないわけです。例えばレスリングのルールでは相手を殴ってはいけないわけですが、戦いに勝つという目的だけであればK-1のような総合格闘技ということになってしまいますね。

スポーツ選手は勝負に勝つということを目的としていますから、相手に勝るために肉体の限界までトレーニングをし、ルールのギリギリで勝負するわけです。

つまり、限界まで、エネルギーが枯渇するまで、肉体と精神を強化していくわけですね。そのような勝負の世界ではある意味「死ぬ気でやる」とか「死んでも構わない」というところまで自分を追い詰めるわけです。

ベン・ジョンソンという陸上選手がいましたね(もう知っている方は少ないかな)。アナボリックステロイドを使用して筋肉を限界まで大きくしました。そして結局ドーピングに引っかかってしまい、選手生命も終わるわけですが、恐らくはステロイド剤の使用が過ぎて亡くなったと思われます。フローレンス・ジョイナーという美しい陸上選手もいましたが、死因はステロイド剤かどうかわかりませんが、やはり若くして亡くなりました。勝つためには命がけでそこまでする人もいるわけです。

そう考えていくと、美しいスポーツという言葉の響きとは裏腹に健康を破壊してしまうものとも考えられます。

スポーツ=適度な運動という思い込みをしている方もいらっしゃると思いますが、特にプロスポーツの世界は健康を破壊するギリギリで命がけでプレイをしているわけです。

私のところにみえるクライアントの方でもテニスの愛好家が何人もいらっしゃるのですが、身体にダメージがあるにもかかわらずやめられないという方も多いです。特に寒いこの時期にストレッチングなどを十分に行わずゲームをして痛めてしまう方もいらっしゃいます。

適度な運動負荷であれば健康を保持・増進することは可能ですが、車の運転と同様に「急」のつくことはやめておいた方が無難ですね。

ルーの法則というものがありますが、簡単にまとめて言いますと、運動負荷が強すぎると組織が壊れてしまう。軽すぎると筋肉・骨格系への刺激がなく強化はされない。ではどうしたらいいのかというと、適度な運動強度を身体に与えるということです。

無理せずムラなく、適度に行うことが健康増進へつながります。

適度なというのは、人によって違いますが、身体活動を行ったときに「ああ、気持ちいいな」という感覚があるときに適度な運動強度があると考えていただいていいのではないでしょうか。

スポーツの秋ではなく、もう冬になってしまいましたが、無理せず、ムラなく、楽しく運動をしてください。もちろんスポーツも楽しんでいただきたいと思いますが、無理をせずということが肝要です。

本日もご精読ありがとうございました。

武蔵村山市の整体634bodysalon(むさしボディサロン)の阿部泰志でした。

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